旧制和歌山中学校校舎跡


 現在大部分が広場となっている西の丸には江戸時代、広大な御殿や茶室、能舞台等が建っていた。江戸時代が終わり明治時代になると、それらは徐々に失われ、跡地に建てられたのが旧制和歌山中学校である。
 1879年に開設した和歌山中学校は、当初和歌山城の南の岡山にあった。1889年にこの場所に新築の校舎が建てられ、1915年に現在和歌山県立桐蔭高等学校がある場所に移転するまでの26年間、ここで教育が行われた。隣のクスノキは1896年の卒業生が記念植樹したもので、それを示す石碑も残されている。